新生パーソナルローン(シンキ、ノーローン)の過払い金請求対応

  • 新生パーソナルローンで過払い金が発生する条件は?
  • 過払い金が返金されるまでの期間
  • 過払い金請求のデメリットを知りたい

ノーローンは以前はシンキという会社でしたが、現在は新生パーソナルローン株式会社に商号変更をしています。

シンキで発生した過払い金は新生パーソナルローンから回収をすることができます。

新生パーソナルローン(シンキ)は新生銀行グループですが、過払い金請求への対応は良好ではありません。

新生パーソナルローン(シンキ)での過払い金が発生する条件や、どのぐらいの期間で回収できるのか?デメリットについても解説します。

目次

新生パーソナルローン(シンキ)で過払い金が発生する条件

新生パーソナルローンで過払い金が発生する条件を教えてください

過払い金は法律の制限よりも高い利息でキャッシングの取引をしていた人だけ発生します。

新生パーソナルローンは2007年12月に過払い金が発生しない金利に見直しているため、2007年11月以前から取引があった人だけ過払い金が発生する可能性があります。

新生パーソナルローンに限ったことではありませんが、過払い金は借金をしていたすべての人に発生するものではありません。

下記の法律以上の利息で取引をしていた人にのみ過払い金は発生します。

利息制限法の金利の上限
10万円未満の借入20%まで
10万円以上~100万円未満の借入18%まで
100万円以上の借入15%まで

過払い金が発生する目安

既に完済している人の中には、何%の利息だったか覚えていない人も多いでしょう。

新生パーソナルローンは2007年11月までは法律以上の利息に設定していることが多かったので、2007年11月よりも前から取引があった人は過払い金が発生している可能性が高いです。

2007年12月以降から取引を開始した人には発生しません。

アルコとパン信販で発生した過払い金

新生パーソナルローンは2006年にアルコを2008年にはパン信販を吸収合併しています。

アルコやパン信販で発生した、過払い金を返還する義務も新生パーソナルローンに移行しています。

そのため、アルコとパン信販との取引で発生した過払い金は、新生パーソナルローンから回収することができます。

新生パーソナルローン(シンキ)への過払い金請求の流れ

新生パーソナルローンへの過払い金請求の手続きはどのような流れで行われますか?

まずは取引履歴という資料を取り寄せて、過払い金の計算をします。

取引履歴は請求後2週間~3週間ほどで送付されます。

計算後、その金額を請求して和解や裁判をして過払い金を回収します。

過払い金請求は、貸金業者から取引履歴を取り寄せることから始めます。

STEP
取引履歴の取り寄せ

新生パーソナルローンへ受任通知を送付して、取引履歴を取り寄せます。

取引履歴を請求すると、2週間~3週間ほどで送付されてきます。

取引履歴には過去の借入や返済がすべて記載されているので、取引履歴から過払い金の計算を行います。

STEP
過払い金の請求or裁判

請求書を送付して交渉をするか、裁判をして回収を目指します。

STEP
和解or判決

裁判をしても折り合いがつけば和解をすることになり、金額等で折り合いがつかないのであれば判決になります。

STEP
返金

和解した返還日か、判決で決められた日に過払い金が返還されます。

新生パーソナルローン(シンキ)の過払い金請求の対応

新生パーソナルローンの過払い金請求への対応を教えてください

裁判をせず話し合いで回収をするケースでは、過払い金の50%~70%の回収に留まります。

それ以上の金額を回収したいとなると裁判をする必要があります。

新生パーソナルローンへ請求をすると1週間ほどで和解の提案がきます。

和解内容
  • 過払い金元金の50%~70%
  • 1~3か月後の返金

返還割合

新生パーソナルローンは過払い金請求についての対応は厳しいです。

裁判をしないと過払い金元金の5~7割ぐらいしか返還しません。

それ以上の金額や過払い利息までを回収するには裁判をする必要があります。

返還期間

和解から1~3か月後の返還になります。

取引の取り寄せに2~3週間、和解まで1週間かかるので、裁判をしないケースで依頼から実際の返金までは2~4ヵ月ほどかかることになります。

裁判対応と新生パーソナルローンが争ってくる内容

新生パーソナルローンへ裁判を裁判をした場合の対応はどのようなものになりますか?

裁判後も低い水準での話し合いになるので、全額を回収するとなると判決が必要になります。

判決後も控訴される可能性があるので、1年以上の時間がかかることもあります。

新生パーソナルローンは裁判を進めても、利息まで含めた金額を払う旨の和解提案がくることはありません。

利息まで含めた満額を回収するには判決が必要になります。

判決までは時間がかかりますし、判決後も控訴をしてくることもあります。

控訴されるとさらに時間がかかるので、訴訟提起から回収まで1年以上時間がかかることもあります。

特に以下のような取引があると激しく争ってきます。

1週間無利息の計算方法

ノーローンとでは借入から1週間は無利息にしていますが、過払い金請求の計算上は1週間無利息ではなく通常の利息で計算するべきと争ってきます。

金額的にもあまり変わらないので、1週間無利息は考慮せず通常利息で請求している事務所もあります。

取引の分断

一度完済した後に再度借り入れをしていると、途中完済時点までの過払い金と再借入れ後の過払い金は別々に計算すべきという主張です。

別々に計算すると過払い金は少なくなりますし、途中完済から10年以上経っていると途中完済時点で発生している過払い金が時効になります。

2000年から借入開始~2010年完済、2012年再借入~2020年完済

取引分断だと2010年の完済から10年以上経過しているため、過払い金は時効になり回収ができなくなる。

遅延損害金利率での計算

新生パーソナルローンとの取引中に返済の遅れがあると、それ以降は全て遅延損害金利率で計算すべきという主張です。

遅延損害金利率は通常利息の1.46倍の利息(20~26.28%)になります。

この主張が認められると過払い金が減額されますし、取引によっては過払い金がなくなることもあります。

貸付停止

滞納等により貸付が停止されていると、発生から10年以上が経過している過払い金については時効だという主張を行っていきます。

過払い金請求まとめ

新生パーソナルローンは請求への対応は悪く、裁判をしないと過払い金の半分ぐらいの返還にしか応じません。

それ以上の金額を回収するなら裁判をするしかありません。

しかし裁判をしても執拗に争ってきますし、控訴してくることもあり、裁判で回収するには時間がかかります。

減額してもいいから早く回収したいなら和解で、時間がかかってもいいという人は裁判がいいでしょう。

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