- オリコで過払い金が発生する条件は?
- 過払い金が返金されるまでの期間
- 過払い金請求のデメリットを知りたい
オリコカードを発行しているオリエントコーポレーション、通称オリコです。
オリコカード以外にもアメニティカードやクレスト、その他多数のクレジットカードを発行しています。
大手の信販会社で、特に自動車ローンが強い会社ですが、自動車ローンを状態での過払い金請求には注意が必要です。
オリコで過払い金の対象になる条件
過払い金は法律の制限よりも高い利息でキャッシングの取引をしていた場合に発生しますが、オリコは2007年4月1日に過払い金が発生しない金利に見直しているため、2007年3月31日以前から取引があった場合だけ過払い金が発生する可能性があります。
ショッピングの取引では過払い金は発生しません。
過払い金はキャッシング取引で、法律で制限されている利息を超えて返済をしていた場合にのみ過払い金は発生します。
※ショッピング取引では過払い金は発生しません。
利息制限法の金利の上限 | |
10万円未満の借入 | 20% |
10万円以上~100万円未満の借入 | 18% |
100万円以上の借入 | 15% |
オリコも以前は法律以上の利息で取引を行っていましたが、2007年の4月1日に法律内の利息に見直しをしているので、2007年4月1日以降から新規で取引を始めた人には過払い金は発生しません。
※オリコで過払い金が発生する可能性が高いのは=2007年3月31日よりも前からキャッシングでの取引を行っていた人、ということになります。
オリコへの過払い金請求の流れ
まずはオリコから取引履歴という資料を取り寄せて、過払い金の計算をします。
取引履歴はオリコへ請求後1ヵ月ほどで送付されます。
計算後、その金額をオリコへ請求して和解や裁判をして過払い金を回収します。
オリコに過払い金請求するには以下の流れで行います。
- 取引履歴の取り寄せ
- 過払い金の請求or裁判
- 和解or判決
- 返金
取引履歴の取り寄せ
オリコへ請求してから1ヵ月ほどで取引履歴が開示されます。
過払い金を請求するために、まずは過払い金の計算が必要になりますが、過払い金の計算には取引履歴が必要になります。
取引履歴には過去に、いついくら借入をしていついくら返済してきたかが一覧で記載されています。
取引履歴が届いたら過払い金の計算をします。
過払い金請求への対応
オリコは裁判をしなくても過払い金の元金の返金に応じてくれます。
ただし、返還されるまでは時間がかかり、請求から7ヶ月~1年ほど後の入金になります。
取引履歴を取得後、過払い金の金額がわかったらその金額をオリコへ請求します。
和解提案
過払い金請求後1ヵ月ほどでオリコから和解提案がきます。
- 過払い金元金の90~100%
- 7~11か月後の返金
返金割合
オリコは裁判をしなくても過払い金の元金なら全額回収可能です。
過払い金には年5%の割合で利息が発生しますが、利息まで回収する場合は裁判が必要になります。
返還日
他の会社ですと和解から2~3か月後の返還が一般的ですが、オリコは和解から7~11か月後の返還になります。
オリコは過払い金の返金割合は高いですが、返還までの期間は他の会社と比べて遅い傾向です。
オリコの過払い金請求訴訟対応
過払い金の利息まで回収をしたい場合や、取引の分断等の争点を争う場合です。
オリコは裁判をしても判決まで行くことは少なく、1,2回ほど裁判期日を重ねると利息をつけた過払い金全額を支払う旨の和解提案がくることが多いです。
裁判をした場合は和解から4~6か月後ぐらいの返還になります。
しかし、利息まで回収する場合は返還日は遅ければ遅いほど過払い金の利息は増えていくので、返還が遅いことのメリットもあります。
オリコへの過払い金請求の注意点
オリコのカードは解約になります。
また、オリコカードでショッピングのリボ払いを返済中に過払い金請求をすると、過払い金とショッピングの残金で相殺され過払い金のほうが少なく相殺しきれない時は、ブラックリストに登録されます。
オリコで車のローンを返済中の場合も過払い金と相殺される可能性があります。
ショッピングや車のローンを完済後であればブラックリストに登録されることはありません。
オリコへの過払い金請求で気を付けるべきポイントを挙げていきます。
オリコのカードは解約になる
オリコへ過払い金請求すると、オリコのカードは解約になります。
そのため、オリコのクレジットカードでショッピングを利用している場合は注意が必要です。
オリコのカードが解約になると、貯めていたオリコポイントは無効になってしまうので、事前に利用するようにすべきです。
※参考:オリコ【カードを解約(脱会)するとポイントはどうなるのですか?】
ショッピングの残債がある場合
ショッピングリボを利用している場合は、過払い金とショッピングの残高とで相殺されます。
過払い金の方が多い場合はショッピング分を引いた金額を過払い金として返還してもらいます。
ショッピングのほうが多い場合は、残債を任意整理するという扱いになりますので、この場合ブラックリストに登録されます。
ブラックリストに登録される可能性をなくし、安全に過払い金請求を行いたいのであれば、キャッシングもショッピングも完済後に請求をすることです。
自動車ローンがある場合
オリコで自動車ローンを組んでいる人は多いですが、
オリコで自動車ローンを組んで支払っている人がオリコへ過払い金請求すると、自動車ローンと過払い金とで相殺され、自動車ローン金額の方が多い場合は車を引き上げられてしまう可能性があります。
相殺される場合、過払い金よりも自動車ローンの残額の方が多く相殺しきれないと、相殺後の残額を任意整理することになるのでブラックリストに載ってしまいます。
オリコで自動車ローンを組んでいても、自動車ローンは別にして過払い金だけを返還してもらえる場合もありますので、この点は弁護士や司法書士に確認してみましょう。
既に自動車ローンを完済している場合は、影響がでることはありません。
銀行の保証
銀行のカードローン等では保証会社というものがついています。
オリコが保証している銀行からの借り入れがある状態で、過払い金請求をすると保証が実行されてブラックリストに載る可能性があります。
銀行の返済を遅れなく行っている場合はオリコへ過払い金請求をしても保証は実行されませんが、銀行の支払いを滞納していると保証を実行される可能性があります。
ブラックリストに登録される可能性をなくし、安全に過払い金請求を行いたいのであれば、銀行の借入を完済後に請求をすることです。
過払い金請求対応まとめ
オリコは他の会社と比べて過払い金をきっちり返金してくれますが、返金が非常に遅いのが特徴的です。
また、クレジットカードや自動車ローン、銀行の保証会社等注意すべき点は多いです。