年金受給者でも任意整理はできるのか?任意整理以外の選択肢は?

  • 年金受給者も任意整理は問題なくできる?
  • 過払い金が発生している可能性もある
  • 任意整理でも返済が難しい場合は自己破産や個人再生

仕事を辞めて年金だけで生活しているけど、毎月の借金の支払いで生活が苦しい・・・

このような場合に年金受給者も任意整理を行うことができるのか?解説しています。

年金受給者も任意整理をすることはできる?

年金を受給していますが任意整理をすることはできますか

年金受給者でも任意整理をすることができます。

任意整理後の金額を返済していくことができる場合は、年金受給者でも任意整理をすることができます。


任意整理をすると任意整理後の利息を0%にして、借金の元金だけを3年~5年ほどの長期の分割で返済を行うことになります。

任意整理後は長期の返済になるので、安定した収入があることと、任意整理後の毎月の返済を行っていけることが任意整理の条件になります。

そのため、正社員ではなくてもパートやアルバイト、派遣社員や年金受給者であっても収入が安定していて、任意整理後の返済が問題なく行っていけそうなのであれば任意整理を行うことができます。

ただし、安定した収入があっても収入と支出のバランスから、任意整理後の毎月の返済額を支払っていけない場合は任意整理を行うことはできません。

任意整理後は36回~60回の分割払いになるので、借入額を36~60で割ることでおおよその任意整理後の毎月の返済額を算出することができます

ますは過払い金を確認すべき

任意整理をする前に何かしておいたほうがいいことはありますか

取引が長い人は任意整理をする前に過払い金があるか確認するべきです。

過払い金が発生していれば、借金は無くなるので任意整理をする必要もなくなります。


2007年以前から借入を行っている人には過払い金が発生している可能性があります。

過払い金は法律の制限よりも高い利息で取引を行っていた場合に発生するものですが、多くの会社は2007年の途中で法律内の利息に見直しをしています。

そのため、2007年以前に借入を始めた人には過払い金が発生しやすく、2008年以降に借入を始めた人は過払い金が発生している可能性は低いということになります。

利息制限法の金利の上限
10万円未満の借入20%
10万円以上~100万円未満の借入18%
100万円以上の借入15%

過払い金があった場合

法律以上の 利息での取引があった場合は、取引の当初から法律で認められた利息であったものとしての計算=引き直し計算を行います。

仮に50万円を借りて利息27%での取引だった場合、法律の上限利息18%で計算を行います。

利息が下がる分、毎月の返済から利息に充てられる金額は減り、元金の減りが多くなります。

過去に法律以上の利息での取引があった場合、引き直し計算をすると今より借金が減るか、借金がすべてなくなりさらに過払い金が発生しているという計算結果になります。

過払い金が発生している場合は、借金はなくなったことになるので、任意整理をする必要はなく過払い金を取り戻す手続き=過払い金請求を行います。

過払い金が発生はしていなかったけど、借金が減額された場合は減額後の金額を任意整理して、利息をなくし分割で返済を行っていくことになります。

  • 50万円の借金が30万円まで減った⇒減額後の30万円を任意整理して、利息をカットし元金だけを分割で返済することになる
  • 50万円の借金が全てなくなって過払い金が20万円発生した⇒任意整理ではなく20万円の過払い金請求になる

年金受給者が任意整理できない場合

任意整理では返済ができない時はどうすればいいですか

任意整理ができない場合は個人再生か自己破産を検討するべきです。

個人再生をすれば借金が減額され、自己破産をするとすべての借金の支払いをする必要がなくなります。


収入と支出の関係で、年金から生活費や家賃等を差し引くと任意整理後の金額を支払っていくことができない場合は、任意整理を行うことはできません。

任意整理ができない場合は、他の債務整理である個人再生か自己破産を検討することになります。

自己破産

自己破産を行うと借金を支払う必要がなくなります。

債務整理の中でも1番強力な手続きです。

しかし、自己破産には職業制限や財産の処分、免責不許可事由があるので、事情によって自己破産ができない人は個人再生を検討するべきです。

個人再生

個人再生は借金を減額して、減額後の金額を3年間の分割で支払っていき完済を目指す手続きです。

  • 1500万円未満の借金=借金額の5分の1(減額後の金額が100万円未満の場合は100万円)
  • 1500万円以上3000万円未満の借金=300万円
  • 3000万円以上5000万円未満の借金=借金額の10分の1

上記の減額した金額と、自己破産をした場合に財産を売却した金額(清算価値)を比べて、高いほうの金額を原則3年(36回)で分割で支払う手続きです。

年金受給者の任意整理まとめ

年金受給者であっても任意整理を行うことができます。

ただし、任意整理後の毎月の返済額を支払うことができない場合は任意整理をすることはできません。

そのような場合は任意整理以外の債務整理=自己破産や個人再生を検討することになります。

また、長年取引を行ってきた人には過払い金が発生している可能性があり、過払い金が発生しているなら任意整理をする必要がなくなるので、まずは過払い金の有無を確認してから債務整理を検討するべきです。