- エポスカードで過払い金が発生する条件は?
- 過払い金が返金されるまでの期間
- 過払い金請求のデメリットを知りたい
大手デパート、丸井(マルイ)の子会社のエポスカード。
エポスカードも過払い金の対象になる会社ですが、会社ごとに過払い金が発生する時期やデメリット等は異なります。
エポスカードで過払い金が発生する条件
過払い金は法律の制限よりも高い利息で取引をしていた場合に発生します。
エポスカードは2007年3月16日に過払い金が発生しない金利に見直しているため、2007年3月15日以前から取引があった場合だけ過払い金が発生する可能性があります。
また、ショッピングでは過払い金は発生しません。
過払い金は法律以上の利息でキャッシングをしていた場合にだけ発生します。
利息制限法の金利の上限 | |
10万円未満の借入 | 20% |
10万円以上~100万円未満の借入 | 18% |
100万円以上の借入 | 15% |
エポスカードは2007年3月15日までは利息27%で取引を行っていましたが、それ以降は法律内の利息に見直しています。
少なくとも15年以上前から取引をしていた人に限り過払い金が発生するということになります。
ショッピングリボでは過払い金の対象にならない
過払い金が発生するのは実際に現金を借りるキャッシング取引のみです。
ショッピングのリボ払いも利息を取られますが、どんなに昔からの取引であってもクレジットカードのショッピング取引では過払い金は発生しません。
マルイカード
エポスカードは丸井の赤いカード(マルイカード)から業務を譲り受けているので、マルイカードの時代で発生している過払い金についてもエポスカードから回収することができます。
ゼロファースト
ゼロファーストは2014年にエポスカードと合併したので、ゼロファーストとの取引で発生した過払い金もエポスカードから回収可能です。
エポスカードへの過払い金請求の流れ
まずは貸金業者から取引履歴という資料を取り寄せて、過払い金の計算をします。
計算後、その金額をエポスカードへ請求して和解や裁判をして過払い金を回収します。
過払い金請求は以下の流れで行われます。
- 取引履歴の取り寄せ
- 過払い金の請求or裁判
- 和解or判決
- 返金
取引履歴の取り寄せ
過払い金の金額を計算するためにエポスカードから取引履歴を取り寄せます。
取引履歴には過去の借入や返済の取引がすべて一覧にして記載してあります。
エポスカードへ取引履歴を請求すると3週間ほどで送付されてきます。
取引履歴が届いたら過払い金の計算をします。
エポスカードの過払い金請求への対応
エポスカードの対応は良心的で、話し合いでも過払い金の元金の90%~100%の返還に応じてもらえます。
利息まで回収をするとなると裁判が必要になることもあります。
過払い金の計算結果がでたら、その金額をエポスカードへ請求します。
和解提案
エポスカードへ過払い金を請求すると2週間~1ヵ月ほどで以下のような提案がきます。
- 過払い金元金の90~100%
- 1~5か月後の返金
返金割合
あまり減額を求めず、良心的な内容の提案をしてきます。
過払い金が発生した後は年5の割合で利息が付きますが、利息については争ってくるので裁判をしないと回収できません。
返還期間
和解が成立してから1~5か月後の返還になります。
裁判対応
過払い金の利息まで回収をしたい場合や、取引の分断等の争点を争う場合です。
過払い利息の回収
利息まで回収するには裁判が必要になることもあります。
裁判をした場合も争いがあまりないようであれば、基本的には裁判が開かれる前にエポスカードから和解の提案がきて利息まで含めた金額で和解となることが多いです。
取引の分断
過去に一度完済して、再度借り入れを行っている場合は、取引の分断を争ってくることがあります。
取引の分断になった場合は過払い金は減額されますし、途中完済時点から10年以上経過していると途中完済時点までの過払い金が時効になり回収できなくなります。
エポスカードへの過払い金請求の注意点
エポスカードは解約になります。
また、エポスカードでショッピングのリボ払い中に過払い金請求をすると過払い金とショッピングの残金で相殺され、過払い金のほうが少なく相殺しきれない時はブラックリストに登録されます。
ショッピングの利用も完済後であればブラックリストに登録されることはありません。
過払い金請求の対応が良いエポスカードですが、注意点もあります。
カード解約
過払い金請求をすると、エポスのカードは解約になります。
買い物や公共料金の支払い等にクレジットカードを利用している人は注意が必要です。
ショッピング残金との相殺
完済後に過払い金請求をする場合は、カードは解約になりますがブラックリストに載ることはありません。
しかしショッピング利用分の残金がある場合は過払い金とショッピング残金とで相殺されます。
過払い金よりもショッピング残金が多い場合は、相殺後に残った金額を任意整理することになるので、その場合はブラックリストに登録されます。
そのため、ショッピングの残債がある場合、なるべくは完済をしてからの請求のほうが安全です。
ショッピング残金50万円ー過払い金30万円=20万円を任意整理することになる。
銀行借入の保証
銀行の借入(カードローン等)では、貸し倒れのリスク回避のため保証会社が付きます。
エポスカードも保証業務を行っており、有名なところだとスルガ銀行の保証会社になっていることがあります。
エポスが保証会社になっている銀行の返済を滞納している状態でエポスカードへ過払い金請求をすると、保証が実行される可能性があります。
保証が実行されるとブラックリストに登録されます。
銀行を完済してから過払い金請求を行えば保証会社の問題はないので、ブラックリストに登録されるリスクもなくなります。
返済中でも過払い金は発生する?
返済中でも過去に法律よりも高い利息で取引を行っていたのであれば、借金がなくなり過払い金が発生する可能性はあります。
また、借金が減額されたけど過払い金が発生するまでには至らなかった場合も、任意整理をして減額後の借金を分割で返済していくこともできます。
借金の返済中であっても、引き直し計算をすると借金がなくなり、更に過払い金が発生していることがあります。
その場合はもう借金を支払う必要がなく、後は過払い金を返してもらうだけです。
引き直し計算を行ったら借金は減ったけど、ゼロにはならず過払い金は発生していなかったという場合、減額後の金額を任意整理して利息を0%にして、元金だけを分割で支払っていくことができます。
ただし、任意整理を行うとブラックリストに載ることになります。
過払い金請求への対応まとめ
エポスカードは裁判をしなくても減額を求めてくることは少なく、きちんと過払い金を返還してくれる会社です。
返還までの期間も、無駄に引き延ばしてくることもありません。
過払い金請求への対応は非常に良いですが、ショッピングでカードを利用している場合や、エポスが保証している銀行からの借入がある場合は注意が必要です。