過払い金請求をする前に、まずは過払い金がどれぐらい発生しているのか金額だけ知りたいという場合、
・取引履歴を取り寄せてからの引き直し計算
という2つの方法があります。
過払い金の無料診断の注意点とは
過去に借金をしていたんですけど、どうすれば過払い金が発生しているのか確認することができますか?
正確な過払い金を計算するには消費者金融やクレジットカード会社からから取引履歴を取り寄せて引き直し計算というものをする必要があるんだけど、
弁護士とか司法書士の事務所によっては、ネットや電話で業者名と借入年数、借入額を申告すると過払い金が発生しているかどうか?という点と、
どのぐらいの金額が発生しているか?というのを簡易的に診断してくれるところもあるよ。
それなら簡単そうですね!
そうだね。
ただ、あくまでも簡易的な診断だから正確な計算ではないということには注意が必要だよ。
無料診断のメリット
本来過払い金の計算には、貸金業者から「取引履歴」というものを取り寄せて、正しい利息に見直す計算=「引き直し計算」を行う必要があり、1~3ヵ月ほどの時間がかかります。
無料診断のデメリット
過払い金診断はあくまで概算の金額なので、簡易診断の結果と実際の引き直し計算の結果では大幅に金額が異なることがあります。
人によって借り入れの内容は異なりますし、過払い金が発生する条件や過払い金の金額も取引内容で異なります。
あくまで目安として、利用することをおすすめします。
無料診断のまとめ
無料診断は業者名と借り入れ年数、利用額だけでおおよその金額を知ることができるので、手間もかからず非常に便利です。
簡単な方法でおおよその金額を知ることができるので、まずは過払い金が発生している見込とどのぐらいの金額があるのかを知りたいという場合はまずは診断してみて、過払い金が発生している可能性があるなら、実際に専門家に依頼して過払い金請求するという方法がいいでしょう。
過払い金の引き直し計算とは
過払い金の金額を正確に計算するにはどうするんですか?
引き直し計算というものをする必要があるよ。
引き直し計算ですか・・・
それはどのように行うものなんですか?
消費者金融やクレジットカード会社から取引履歴というものを取り寄せて、過去に違法な利息で返済したところを、法律の制限内の利息に直して計算をすることだよ。
例えば過去に利息29.2%で返済していたなら、法律内の18%に直して計算をすると、利息29.2%よりも18%の利息であったほうが早く借金がなくなることになるよね。
同じ金額を返済しても、利息が高いよりも低いほうが元金が減るからですよね?
そのとおり!
例えば利息29.2%で昨年完済したという場合、利息18%であったものとして計算をすると実は5年前に借金がなくなっていたという計算になることがある。
それ以降に支払った、借金がなくなった後に支払ったものが払い過ぎたお金=過払い金になるんだ。
正確な過払い金の金額をだすには引き直し計算というものが必要になります。取引の当初から法律内の利息に直して計算をすると払いすぎた金額=過払い金の金額が算出されます。
※過払い金が発生する条件は利息制限法の上限を超えた利息で取引を行っていた場合に限られます。
・10万円以上100万円未満の借り入れ=利息18%が上限
・100万円以上の借り入れ=利息15%が上限
現在は制限内の利息であっても、過去に違法な利息で取引があったのであれば過払い金の対象となる可能性があります。
※そのため2007年以降に「新規」で借入れをした人は過払い金が発生しない可能性が高いです。
2007年以前から契約をしている場合は、金利が見直されず現在も高金利で取引をしている人もいます。
引き直し計算のメリット
無料診断のように診断結果より過払い金が少なかったとか、後になってやっぱり過払い金は発生していなかった!ということがありません。
また、空白期間等もすべてわかりますので分断時効等の過払い金請求をした場合に争いになる点も事前に知ることができます。
引き直し計算のデメリット
無料診断と比べ手間と時間がかかります。
計算自体は数時間もあればできますが、その前提の取引履歴の取り寄せに貸金業者によって1週間~3か月ほどかかるからです。
過払い金計算方法のまとめ
無料診断=電話やWEBの入力だけで簡単に概算がでますが、正確ではありません。
引き直し計算=正確な金額がでますが手間と時間がかかります。
無料診断は事務所ごと診断結果が異なる可能性がありますが、最終的な引き直し計算はどこの事務所で行っても結果に変わりはありませんので、無料診断で大きな金額をだしてくれたからその事務所に依頼するというのは意味がありません。
まずは無料診断を受けて、過払い金がありそうなら正式な依頼をするという方法でもいいですし、正式に専門家へ依頼しても調査の結果過払い金が発生していなければ、費用はかからないという事務所が多いので最初から正式な依頼でも問題ありません。