- JCBを任意整理すると返済は楽になるのか?
- 任意整理のデメリットを知りたい
- 依頼をした後は何かすることはあるの?
支払いが厳しくなった時は、任意整理をすることで利息をなくして元金だけの分割払いにして毎月の返済の負担を減らすことができます。
JCBも任意整理をすることができます。
ただ、カードにJCBが付いていても、カード発行会社は別の会社の場合があります。
そのケースではJCBではなくカード発行会社と任意整理の交渉をすることになります。
例えば楽天カードにJCBのロゴがあっても、カード発行会社が楽天カードであれば任意整理は楽天カードと行うことになります。
任意整理をして、利息が免除されるか?という点と、何回分割で返済していくことになるのかは相手方の貸金業者によって異なるため、JCBを任意整理した場合の対応と、発生するデメリットを解説します。
JCBを任意整理するとどうなる
- JCBの借金を任意整理するとどうなりますか?
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JCBを任意整理をすると、利息は0%になって元金だけを分割で返済していくことになります。
分割払いの回数も60回ほどになり、長期の分割払いになることで毎月の返済額も少なくなる可能性が高いです。
キャッシングだけではなくショッピングのリボ払い等も任意整理をすることができます。
- 利息は0%になる
- 分割払いの回数は60回まで
- 過払い金が発生する可能性あり
JCBを任意整理後をすると利息は0%にしてもらえるので、任意整理後は元金だけを分割で返済していくことになります。
60回程の分割払いなので、5年間の長期間の分割払いになります。
利息がなくなれば返済した金額分だけ借金が減っていき、完済までの期間が短くなり、いつ完済できるかも明確になります。
また、長期の分割払いに応じてもらえるので、毎月の返済額が少なくなります。
利息がなくなって長期の分割払いになると言われても、そのメリットはわかりにくいと思います。
任意整理をせずに返済を行ったケースと、任意整理を行ったケースとを比較します。
任意整理前の返済内容
60万円を18%の利息で借りて毎月12,000円の返済をしていくと
毎月の利息だけで9,000円になるので、12,000円の返済では借金はほとんど減りません。
そのため、完済までに利息だけで42万円以上を支払うことになり、完済までに6年8ヶ月かかります。
任意整理をしないで返済をしていくと | |
完済までに支払う利息の総額 | 42万円以上 |
完済までの期間 | 6年8ヶ月 |
毎月の返済額 | 12,000円 |
任意整理後の返済内容
60万円の借入を任意整理して利息0%、60回の分割払いになると
60回払いだと、60ヶ月=5年で完済できます。
任意整理をすると | |
完済までに支払う利息の総額 | 0円 |
完済までの期間 | 5年 |
毎月の返済額 | 10,000円 |
任意整理前と後で比較
任意整理前 | 任意整理後 | |
完済までに支払う利息の総額 | 42万円以上 | 0円 |
完済までの期間 | 6年8ヶ月 | 5年 |
毎月の返済額 | 12,000円 | 10,000円 |
借入の内容等にもよりますが、毎月の返済額を減らしながらも完済までに支払う総額も減らし、さらに完済までの期間が早くなることがあります

JCBでの借金の減額や過払い金
- JCBの借金が減額されたり過払い金が発生することはありますか?
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JCBで2007年6月16日よりも前から、キャッシングの一括払いの取引をしている場合は過払い金が発生している可能性があります。
キャッシングのリボ払いやショッピングの取引では借金が減ったり過払い金が発生することはありません。
過払い金は法律の制限よりも高い利息で取引をしていた場合にだけ発生します。
利息制限法の金利の上限 | |
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10万円未満の借入 | 20%まで |
10万円以上~100万円未満の借入 | 18%まで |
100万円以上の借入 | 15%まで |
JCBが法律よりも高い利息で貸し付けをしていたのは、借りた金額を翌月に一括で返済する「キャッシング一括払い」の取引だけです。
キャッシングのリボ払いやショッピングの取引では過払い金は発生しません。
2007年6月17日に法律内の利息に見直しをしているので、キャッシング一括払いでも2007年6月17以降に借りた人は過払い金の対象になりません。
JCBで過払い金が発生するのは2007年6月16日以前からキャッシング一括払いの取引をしていた人に限られます。
そのため、過払い金が発生する可能性は低い会社です。
借金の減額や過払い金があった場合の交渉
過去に法律の制限を超える利息での取引があったのであれば、引き直し計算をすることで借金が減額される可能性があります。
借金が減額されるケースでは利息を0%にして減額後の金額だけを分割で返済することになります。
また、引き直し計算によって借金が全てなくなり過払い金が発生しているケースでは、任意整理ではなく過払い金についての交渉を行います。
- 借金が10万円まで減額されたケース
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引き直し計算の結果、借金が10万円まで減った場合⇒
減額後の10万円を任意整理して、利息をカットして元金だけを分割で返済することになる。
- 過払い金が20万円発生したケース
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引き直し計算の結果、50万円の借金が全てなくなって過払い金が20万円発生してる場合⇒
任意整理ではなく20万円の過払い金請求になる。
JCBを任意整理するデメリット
- JCBを任意整理するデメリットは何がありますか?
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JCBのカードは解約になりますし、ブラックリストにも登録されるので、借金やローンを組んだりは難しくなります。
ブラックリストの影響でJCB以外のクレジットカードも解約になる可能性が高いです。
JCBのカードは解約になる
任意整理をする会社のカードは解約になるので、JCBのカードは解約になります。
JCBのカードを複数枚持っている場合は、全てのカードが解約になります。
JCBカードが解約になれば貯めていたポイントも失効してしまうため、ポイントが貯まっている人は事前に使用しておいたほうがいいでしょう。
ブラックリストの影響がでる
任意整理をすれば信用情報機関にその旨の事故情報が登録されるので、いわゆるブラックリストに登録されます。
- お金を借りることは難しくなる
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カードローンやキャッシング等、お金を借りることは難しくなります
- ローンを組めなくなる
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住宅ローンや自動車ローン、携帯電話やスマホの分割購入も難しくなります
- クレジットカードが持てなくなる
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ブラックリストの影響を受けて、任意整理をしていないクレジットカードが解約になる可能性があります
借金をしたりローンを組んだりクレジットカードを作成する際は、貸金業者は信用情報を確認して審査を行います。
そのため、ブラックリストに登録されていると、お金を借りたりローンを組んだりすることは難しくなります。
また、クレジットカード会社は定期的に信用情報を閲覧しています。
ブラックリストに登録されていれば、自社のカードも返済できなくなると考えカードを止める可能性があります。
任意整理の対象にしていないカードも使用できなくなる可能性があります。
ブラックリストに登録されても現金で生活をしていく分にはあまり影響はありません。
クレジットカードが利用できなくなっても、デビットカードやpaypayを利用して買い物等をすることはできます。
ただし、デビットカードやpaypayではリボ払いは利用できません。

家族や会社に秘密で手続きできる?
- JCBの任意整理は家族や会社に秘密にしたままできますか
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任意整理は自己破産等と比べて必要になる書類も少なく、JCBから連絡が来ることもないので家族や会社にバレる可能性が非常に少ない手続きです。
ただしブラックリストの影響には注意が必要です。
任意整理では同居の家族の収入証明や退職金の証明書等は必要ないため、家族や会社に知られてしまう可能性は低いです。
JCBから依頼者へ連絡が来ることはなく、弁護士や司法書士からの連絡になります。
電話以外にメール対応を行っている事務所もありますし、郵送物も連絡してからの発送になり、郵送方法は郵便局留めを利用することもできます。
そのため、自己破産や個人再生と比較して、借金があることや任意整理をしていることが家族や勤め先に知られてしまう可能性は低いです。
ただし、ブラックリストに登録されてクレジットカードが解約になったり、ローンが組めなかったりした際に不審に思われてしまう可能性はあります。
生活費等をクレジットカードで支払っている人は注意が必要です。
一人で長期の返済を続けるのは大変なことなです、なるべくなら家族に打ち明けて家族の協力を得ることができればその方法がいいでしょう。
- 任意整理は家族に秘密でできる可能性が高い
- クレジットカードが解約になったりローンを組めない時にバレてしまう可能性がある


任意整理の流れ
- JCBの任意整理の手続きはどのように進められますか?
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まず受任通知という書類をJCBへ送付して、その後に利息のカットや分割払いの回数の交渉を行っていきます。
依頼から交渉が完了して、返済が再開されるまでは3ヶ月~6ヵ月ほどです。
面談後に依頼を受けた専門家はJ受任通知を送付します。
受任通知送付後、支払いは止めてその間に積立金を行います。
受任通知を送付した後は返済を止めても督促が来たりすることはありません。
利息のカットと、分割回数の交渉を行います。
JCBとの取引で過去に法律よりも高い利息で取引があった場合は引き直し計算を行い、減額された借金についての交渉になります。
任意整理依頼後に依頼者が行うこと
- JCBの任意整理を依頼した後は自分は何をするんですか?
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依頼者の人は受任通知が送られた後~交渉が終わるまでの間はJCBへの返済を一旦ストップして積立金を行う必要があります。
返済を止めても連絡が来ることはありません。
任意整理を依頼した後は、JCBへの返済はいったんSTOPすることになります。
返済を止めてもJCBから督促は来ません。
返済を止めている間に、依頼者は専門家に対して積立金を行う必要があります。
これは任意整理後に毎月返済していけるかの確認と専門家の費用の分割払いのために行います。
積立金ができなかったら、自己破産や個人再生を検討することになります。
依頼から3か月~6か月程度で交渉がまとまります。
その後は交渉の内容どおりにJCBに対して返済をして行くことになります。

まとめ
- 利息は0%になる
- 60回ほどの分割払い
- 過払い金が発生する可能性あり
- JCBは解約になる
- ブラックリストに登録される
JCBの借金を任意整理すると利息は0%になって、元金だけを60回程度の分割で返済していくことになります。
それにより完済までに支払う総額が減り、毎月の返済を減らしながらも完済までの期間が短くなることがあります。
そのため、返済が苦しいのであれば任意整理をすると返済を楽にすることができます。
JCBでも過払い金が発生することはありますが、キャッシング取引の中でも一括払いに限られます。
その一括払いでも2007年6月17日には法律内の利息に見直しをしているので、JCBで過払い金が発生する可能性は低いです。
高い利息で取引があったら引き直し計算をすることで、借金が減額されたり借金自体が全てなくなり過払い金が発生している可能性があります。
デメリットとしてはJCBのカードが解約になること。
ブラックリストにも登録されるので他社のカードも解約になる可能性がありますし、借金をしたりローンを組んだりすることは難しくなります。