- JCBで過払い金が発生する条件は?
- 過払い金が返金されるまでの期間
- 過払い金請求のデメリットを知りたい
クレジットカードで有名なJCB。
クレジットカードでは過払い金が発生しないと思われがちですが、クレジットカードでも過払い金が発生する可能性があります。
JCBで過払い金が発生する条件
過払い金は法律の制限よりも高い利息でキャッシングの取引をしていた場合に発生します。
JCBは2007年6月17日に過払い金が発生しない金利に見直しているため、2007年6月16日以前から取引があった場合だけ過払い金が発生する可能性があります。
ただし、JCBで過払い金の対象になるのは、借りた金額を翌月に一回で返済するキャッシングの一括返済の取引だけで、キャッシングのリボ払いは過払い金の対象にはなりません。
また、ショッピングの取引も過払い金は発生しません。
過払い金が発生するのは法律での制限を超えた利息で返済をしていた場合に限られます。
JCBでも下記の利息を超えて取引をしていたのであれば過払い金が発生します。
利息制限法の金利の上限 | |
10万円未満の借入 | 20% |
10万円以上~100万円未満の借入 | 18% |
100万円以上の借入 | 15% |
参考:高利を支払っていた場合には、取り戻すことができるのですか?|法テラス
JCBでの過払い金発生時期の目安
JCBは2007年6月16日に法律の制限内の利息に見直しをしているので、2007年6月16日以降に借り始めたという場合には過払い金は発生しません。
2007年6月16日よりも前から取引をしていた場合に過払い金が発生している可能性があります。
ショッピングの取引
クレジットカード会社全般に言えることですが、過払い金が発生するのはキャッシングだけなので、ショッピング取引では何年前からの取引であっても過払い金は発生しません。
JCBで過払い金が発生する条件のまとめ
JCBは上記の条件以外では法律の制限を超える利息で取引を行っていなかったので、他の会社と比べると過払い金が発生する人は少ないです。
他の会社発行でJCBブランドがついているカード
VisaやマスターカードのようにカードのブランドとしてJCBが付いていても、カードを発行しているのは別会社の場合があります。
その場合の過払い金請求はカードを発行している会社に対して行います。
例えばビューカードにJCBがブランドとして付いていても、カードの発行会社はビューカードなので、過払い金はビューカードに対して請求をする必要があります。
JCB発行のカードであればJCBに対して過払い金を請求します。
JCBへの過払い金請求の流れ
まずはJCBから取引履歴という資料を取り寄せて、過払い金の計算をします。
取引履歴はJCBへ請求後1か月ほどで送付されます。
計算後、その金額をJCBへ請求して和解や裁判をして過払い金を回収します。
JCBへの過払い金請求は以下の流れで行います。
- 弁護士司法書士への相談
- 取引履歴の取り寄せ
- 引き直し計算
- 過払い金の請求or裁判
- 和解or判決
- 返金
JCBからの取引履歴の取り寄せ
過払い金の発生の有無と、その過払い金を計算するためにJCBから過去の取引の履歴を取り寄せます。
取引履歴には過去の取引の内容、いつ借入をして、いくら返済してきたのかが全て書いてあります。
JCBへ取引履歴を請求すると1ヵ月ほどで送付されてきます。
過払い金請求への対応
JCBは裁判をしない場合、過払い金の60%~80%ほどの返還になります。
それ以上の金額や過払い金の利息まで回収にするには裁判が必要になります。
過払い金の計算をしたら、その算出した金額をJCBに対して請求します。
JCBへ過払い金を請求すると後日和解の提案がきます。
JCBの和解提案
- 過払い金元金の60~80%
- 1~3か月後の返金
返還割合
JCBへ過払い金請求をすると過払い金の6割~8割ほどを返還する旨の提案が来ます。
しかし、それ以上の金額や過払い金の利息は裁判をしないと回収できません。
(過払い金には年5%の割合で利息が発生します)
返還期間
和解から1~3か月程度で過払い金が返還されます。
裁判対応
判決になることは少なく、比較的早い段階で利息を含めた金額で和解できる可能性があります。
ただし、取引の分断等の争点を争う場合は時間がかかります。
JCBに裁判をするのは主に利息まで回収する場合や、取引に争いがある場合です。
JCBに対して裁判をした場合、内容に問題がなければ無駄に争うようなことはなく、早い段階で利息を含めた金額を返還するという内容で和解となることがあります。
JCBへの過払い金請求でのデメリット
JCBのカードは解約になります。
また、JCBでショッピングのリボ払いを返済中に過払い金請求をすると、過払い金とショッピングの残金で相殺され過払い金のほうが少なく相殺しきれない時は、ブラックリストに登録されます。
ショッピングの利用分を完済後に、過払い金請求をするのであればブラックリストに登録されることはありません。
完済後の過払い金請求であればブラックリストに載ることはありませんが、いくつか注意点はあります。
カード解約
過払い金請求をすると請求した会社のカードは解約になります。
請求した会社のカードが解約になるだけなので、過払い金請求の対象にしていない他の会社のカードは解約になりません。
ブランドとしてJCBが付いていても、カードの発行会社がJCBではない場合、そのカードは解約になりません。
JCBカードが解約になれば貯めていたポイントも失効してしまうため、ポイントが貯まっている人は事前に使用しておいたほうがいいでしょう。
※参考:JCBカード【クレジットカードの退会(解約)前にチェック!】
ショッピング利用中の場合
クレジットカードのショッピングリボ等を利用中の場合、過払い金とショッピング残高とで相殺されます。
注意点としては過払い金よりもショッピング残高のほうが多くて過払い金では相殺しきれない場合は、残った金額を任意整理するという扱いになりますので、ブラックリストに載ることになります。
- 過払い金50万円ーショッピング残30万円=20万円の過払い金請求のため、ブラックリストに登録されない(手続き中、一時的に登録される可能性はあります)
- ショッピング残50万円ー過払い金30万円=残金20万円を任意整理することになるのでブラックリストに登録される
過払い金請求のまとめ
JCBで過払い金が発生するのは一括払いのキャッシングのみなので、他の会社に比べて過払い金が発生することが少ない会社です。
しかし、過払い金が発生していれば過払い金請求への対応は良心的ですので、あまり争うことなく過払い金を回収することができます。