- セブンCSカードサービスを任意整理すると返済は楽になるのか?
- 任意整理のデメリットを知りたい
- 相談した後の手続きはどうやって進めていくの
元々はクレディセゾンが発行していた、西武デパートのクラブオンカードとそごうプレミアムカードですが、現在はセブンCSカードサービスが引き継いでいます。
返済が難しくなってきたら任意整理をして利息をなくすことで返済を楽にすることができますが、会社ごとに任意整理の対応というのは異なります。
セブンCSカードサービスの任意整理への対応
セブンCSカードサービスを任意整理をすると、基本的には利息は0%になって元金だけを分割で返済していくことになります。
利息がなくなれば返済した金額の分だけ借金が減っていくため、いつ完済になるのかが明確になり、さらに完済までの期間も短くなります。
分割払いの回数も60回以上の長期の分割払いに応じてくれますが、長期の分割払いになれば毎月の返済額も少なくなる可能性が高いです。
- 任意整理後の利息は0%になる
- 60回以上の分割払いも可能
- 過払い金が発生している可能性もあり
利息が0%になって元金だけを長期の分割で返済できると言ってもそのメリットはわかりにくいと思います。
下記では50万円を利息18%で借りている場合に、任意整理をしたケースとしないケースで比較します。
任意整理前の返済内容
仮に利息18%で50万円を借りて毎月14,000円返済していくとなると、返済額の半分以上が利息の返済になり元金はあまり減りません。
そのため、完済までの間に利息だけで22万円以上支払うことになり、完済までの期間は4年4ヶ月かかります。
任意整理をせずに返済する場合 | |
完済までの期間 | 4年4ヶ月 |
毎月の返済額 | 14,000円 |
完済までの利息返済額 | 22万円以上 |
任意整理後の返済内容
これに対して50万円の借入を任意整理して利息を0%、48回で分割を組むと4年間で完済できます。
毎月の返済額は借入額の50万円を分割回数の48で割ると算出できるので、50万÷48=10,416円、約10,000円になります。
60回の分割払いにした場合は、完済までに5年必要になりますが毎月の返済額は約8,400円になるので、大幅に返済額を下げることができます。
任意整理をした場合 | |
完済までの期間 | 4年 |
毎月の返済額 | 約10,000円 |
完済までの利息返済額 | 0円 |
任意整理しない場合 | 任意整理をすると | |
完済までの期間 | 4年4ヶ月 | 4年 |
毎月の返済額 | 14,000円 | 約10,000円 |
完済までの利息返済額 | 22万円以上 | 0円 |
セブンCSカードサービスでの借金の減額や過払い金発生の条件
過去に法律よりも高い利息で取引があった場合は、借金が減額されたり過払い金が発生します。
セブンCSカードサービスは2007年7月15日に過払い金が発生しない利息に見直しをしているため、2007年7月14日よりも前から、キャッシングをしている場合は過払い金が発生している可能性があります。
2007年7月15日以降の取引では、借金が減ったり過払い金が発生することはありません。
過払い金は過去に法律で制限されている利息よりも高い利息をとられていた場合にだけ発生します。
利息制限法の金利の上限 | |
10万円未満の借入 | 20% |
10万円以上~100万円未満の借入 | 18% |
100万円以上の借入 | 15% |
セブンCSカードサービスは2007年7月14日には法律内の利息に見直しているので、2007年7月14日よりも前から借りていた人にだけ過払い金が発生する可能性があります。
2007年7月15日に借り始めた人には過払い金は発生しません。
また、過払い金が発生する可能性があるのはキャッシングだけなので、ショッピングでの取引では何年前からの取引であっても過払い金は発生しません。
借金の減額や過払い金があったの場合の交渉
セブンCSカードサービスとの取引で過去に法律の制限を超える利息での取引があった場合は、法律内の利息に見直して引き直し計算をすることで借金が減額されることがあります。
その場合は利息を0%にして減額後の金額だけを分割で返済することになります。
また、引き直し計算によって借金が全てなくなり過払い金が発生している場合は、任意整理ではなく過払い金についての交渉を行います。
- 引き直し計算の結果、借金が40万円まで減った場合⇒減額後の40万円を任意整理して、利息をカットして元金だけを分割で返済することになる
- 引き直し計算の結果、60万円の借金が全てなくなって過払い金が30万円発生してる場合⇒任意整理ではなく30万円の過払い金請求になる
セブンCSカードサービスを任意整理するデメリット
セブンCSカードサービスは解約になります。
ブラックリストにも登録されるので、借金やローンを組んだりするのは難しくなりますし、他の会社のクレジットカードも解約になる可能性が高いです。
ただし、完済してから5年間でブラックリストの影響はなくなりますし、ブラックリストに登録されている間もネットショッピング等はデビットカードやpaypayですることができます。
カードは解約になる
任意整理をする会社のカードは解約になるので、セブンCSカードサービスは解約になります。
※カードが解約になると永久不滅ポイントも使用できなくなるため、ポイントがたまっている人は事前にポイントを使用するようにしたほうがいいです。
※参考:クラブ・オン/ミレニアムカード【セゾンを解約しているのですが、永久不滅ポイントを交換できますか?】
ブラックリストの影響がでる
任意整理をすると信用情報機関に事故情報が載り、いわゆるブラックリストに登録されます。
※参考:CIC【信用情報とは】
借金やローンを組んだりクレジットカードを作成する際、貸金業者等は信用情報を確認して審査をします。
そのため、ブラックリストに登録されていると借金をしたり、ローンを組んだり、クレジットカードを作るのは難しくなります。
クレジットカード会社は定期的に信用情報を見ているので、任意整理の対象にしていないクレジットカードも利用できなくなる可能性もあります。
ブラックリストに登録されても現金で生活をしていく分にはあまり影響はありません。
クレジットカードが利用できなくなっても、デビットカードやpaypayを利用して買い物等をすることはできます。
ただし、デビットカードやpaypayではリボ払いは利用できません。
任意整理は家族や会社に秘密のまま手続きできる
任意整理は家族や会社に秘密にしたままできますか
任意整理は自己破産等と比べて必要になる書類も少なく、セブンCSカードサービスから連絡が来ることもないので家族や会社にバレる可能性が非常に少ない手続きです。
ただしブラックリストの影響には注意が必要です。
任意整理は、家族や会社に知られることなく、内緒で手続きができる可能性が高いです。
自己破産や個人再生だと、家族や会社の協力が必要な書類の提出を裁判所から求められますが、任意整理ではそのようなことはありません。
また、任意整理をしている間はセブンCSカードサービスから本人に対して連絡が来ることはないですし、郵便物が届くこともありません。
そのため、自己破産や個人再生と比較して、借金があることや任意整理をしていることが家族や勤め先に知られてしまう可能性は低いです。
ただし、ブラックリストに登録されてクレジットカードが解約になったり、ローンが組めなかったりした際に不審に思われてしまう可能性はあります。
生活費等をクレジットカードで支払っている人は注意が必要です。
任意整理の流れ
まず受任通知という書類をセブンCSカードサービスへ送付して、その後に利息のカットや何回払いにするか等の交渉を行っていきます。
依頼から交渉が完了して、返済が再開されるまでは3ヶ月~6ヵ月ほどです。
- 受任通知送付
- 積立金
- 引き直し計算
- 分割回数等の交渉
- 返済再開
受任通知送付
依頼を受けた専門家はセブンCSカードに対して受任通知を送付します。
受任通知送付後はセブンCSカードへの支払いは止めてその間に積立金を行う必要がありますが、返済を止めてもセブンCSカードから督促は来ません。
積立金
セブンCSカードへの返済を止めている間、依頼者は専門家に対して積立金を行う必要があります。
積立金は専門家の費用の分割払いという意味がありますが、それ以外にも任意整理後に返済を続けていけるかを確認するという意味があります。
任意整理後は長期に渡って返済を続けていくことになるので、毎月の返済をきちんとしていけるかをテストして、積立金完了後に業者との交渉に入っていきます。
引き直し計算
受任通知の送付から3週間ほどでセブンCSカードサービスから取引履歴が届きます。
過去に法律の制限を超える利息での取引があった場合は引き直し計算を行って、借金がどのぐらい減額されるか、過払い金がどのぐらい発生しているかを確認します。
任意整理交渉
利息のカットと、分割回数の交渉をセブンCSカードと行います。
セブンCSカードとの取引で過去に法律よりも高い利息で取引があった場合は引き直し計算を行い、減額された借金についての交渉になります。
返済再開
交渉が終わったら、交渉内容どおりに利息がなくなった元金だけを分割でJCBに対して返済していくことになります。
依頼者が行うこと
- セブンCSカードへの返済を止める
- 積立金をする
- 任意整理の和解成立後は和解内容どおりにセブンCSカードへ返済していく
任意整理を依頼した後は、セブンCSカードへの返済は一時STOPすることになります。
返済を止めている間に、依頼者は専門家に対して積立金を行う必要がありますが、これは任意整理後に毎月返済していけるかの確認と専門家の費用の分割払いのために行います。
積立金ができなかった場合は、任意整理をしても返済を続けて行くことができないと判断されて、任意整理をすることができなくなる可能性があります。
その場合は自己破産や個人再生を検討することになります。
依頼をしてから3か月~6か月程度で任意整理の交渉がまとまるので、その後は交渉の内容どおりにセブンCSカードへ返済をして完済を目指します。
任意整理まとめ
セブンCSカードを任意整理すると、利息は免除されて元金だけを60回ほどの長期の分割で支払っていくことになります。
返済が難しい状況の人は任意整理をすることで、毎月の返済額を減らし状況を楽にすることができます。
セブンCSカードで2007年以前からキャッシングをしている人には過払い金が発生している可能性があります。
ただし、ブラックリストに登録されて、お金を借りたりローンを組んだり、クレジットカードを持つことが難しくなります。
ブラックリストに登録されている間は現金で生活をするようにして、クレジットカードの代わりにデビットカードやpaypayを利用するようにすれば、ネットショッピング等は利用することができます。